スーツで有名な、はるやまがリカバリーウェアを発売したらしい。
あの「就活生の味方」的存在のはるやまが、疲労回復ウェアの世界にも進出しているのは知らなかった。スーツ屋が体の回復まで面倒を見る時代が来たのか…と考えると、もはやスーツ業界も“衣食住+癒し”まで総取りを狙う巨大多角化企業になろうとしているのかもしれない。
また、今回のリカバリーウェア、どうやら従来の疲労回復機能に加えて「保湿」まで助けてくれる機能まであるらしい。乾燥しやすい季節にはありがたい話である。
しかもこのウェア、ただの“癒し系グッズ”ではなく、厚生労働省が指定する一般医療機器に分類されている。医療機器と聞くと、どうしても白い病院、銀色の器具、ピッピッと鳴るモニターのイメージが強いが、その中になぜか“衣類”が混ざっているのだから世の中わからない。医療機器の棚にパジャマが置いてあるのは、まるで図書館のレシピ本コーナーに「鬼滅の刃」が紛れ込んでいるような違和感である。
分類名もなかなか強烈で、「家庭用遠赤外線血行促進用衣」という、もはや呪文のような名称が与えられている。RPGゲームのアイテム欄にあったら間違いなくレア装備だ。「装備するとターン終了時にHPが回復します」みたいな効果がついていても驚かない。遠赤外線で血行促進と言われると、途端に効きそうな気がしてしまうのは人情である。人間、目に見えないものほどありがたく感じてしまうのである。
ここでタイトルの疑問に対する回答をしておくと、一般医療機器のカテゴリに「家庭用遠赤外線血行促進用衣」があり、今回のリカバリーウェアはこの定義にあてはまるから、ということになる。衣類は機器ではないだろう…という違和感はあるので、将来「一般医療機器」という名称が変わるかもしれない(あくまで推測である)。
さて、このリカバリーウェアは楽天市場で8900円で販売されているとのこと(2025/11/24現在)。値段だけ見ると「ちょっといいパジャマ」くらいであるが、“一般医療機器”という肩書きを与えられると急にありがたみが増すのだから不思議だ。普段なら「パジャマに9000円!?高っ!」と思う人でも、「一般医療機器なんで…」と言われると「それなら…まぁ…」と財布の紐が緩んでしまうかもしれない。ブランド力とはこういう魔法である。
もちろん、こういうアイテムは実際に自分で触ってみないとわからない部分も多い。肌触りはどうなのか、寝返りを打ったときにゴワゴワしないのか、朝起きた時に「あれ?なんか昨日より元気じゃない?」と実感できるのか…その判断はあなたの体と心に委ねられている。
興味のある人は、一度手にしてみてはいかがだろうか。気づいたら仕事終わりに「よし、帰ったらリカバリーウェア着よ…」と呟く自分がいるかもしれない。そうなれば、はるやまの思うツボである。だが、疲れた現代人にとって、そのツボにハマるのもまた悪くない選択ではないだろうか。
参考情報
2025/11/24 日経MJ(流通新聞):はるやま、自社で疲労回復ウエア
はるやまプレスリリース:2025/11/19 PRESS RELEAS | はるやま公式通販

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