日本製鉄の室蘭工場で火災があったとのこと
これを耳にしたとき、私は思わず「え、高炉が燃えた?どういうこと?」と思ってしまった。なぜなら、高炉は“常に数百度以上の環境であり、そもそも燃えるような設備ではないと思ったからである。
高炉とは、いわば鉄の世界の巨大な“胃袋”であり、鉄鉱石をドロドロに溶かして、余計な酸素や不純物を分離し、純度の高い鉄を生み出す装置である。鉄の世界の料理人といったところか。
そんな高炉で火災とは、一体どういう状況なのだろうか。そもそも、高炉の中は常に真っ赤に輝く金属の海が煮え立っている。そんな場所で火災が起きたというのは、「海の中で水不足のトラブルが発生」とでも言われたような、理解できないことが生じたと感じてしまったのである。
何が燃えたのか。現状は不明である。
推測してみると、高炉の外側にある配管や保温材、作業設備などが熱と何らかの拍子で引火したのだろうか?たとえるなら、熱々のホットプレートのそばに置きっぱなしにしたキッチンペーパーがいつの間にか焦げている、そんなことが起きたのだろうか?ただし規模はホットプレートではなく、ビル並みの高さの鉄の塔なので、焦げるどころか大変なことになる。
詳細な原因はまだ不明だが、こうした重大設備のトラブルは生産ラインにも大きな影響を及ぼす。日本の鉄鋼業にとっても重要な拠点である室蘭工場だけに、今後の続報が非常に気になるところである。高炉のトラブルを起こした原因が何だったのか──続報を待ちたい。
参考情報
2025/12/01 日本経済新聞:日鉄の室蘭工場で火災 「未明に爆発音」 鎮火、けが人情報なし


コメント