この記事はこんな人におススメ
- 歯を健康的にするため、何かに取り組みたい人
- フッ素の歯への効果について知りたい人
ロッテからフッ素入りのキシリトールガムが販売されている。
これを噛めば、フッ素が歯に作用し、虫歯予防が期待できるというわけだ。
そもそも、フッ素は歯にどのような効果があるのか。
これについては、国(厚生労働省)による資料がある(下記リンク先で「フッ化物利用(概論)」というページに飛ぶ)
※注意
上記のキシリトールガムは厚生労働省が推奨しているわけではなく、あくまでフッ素の効果を説明する資料がある、という意味でリンクを貼っているのでご承知おきください。
厚労省のサイトによると、フッ素には下記の3つの効果がある(引用先は「フッ化物」という記載をしているが、ここではほぼフッ素と同じ意味と理解してもよい)
- 脱灰抑制作用
- 再石灰化促進作用
- プラーク(歯垢)細菌の酸産生の抑制
各項目の説明を引用すると
脱灰抑制作用
エナメル質結晶内に取り込まれたフッ化物によって、エナメル質の一部がハイドロキシアパタイト(HAP)よりも「溶解度」の低いフルオロアパタイト(FAP)やフッ化ハイドロキシアパタイト(FHAP)として存在し、酸抵抗性を持ちます。
要するに、フッ化物によって歯が溶けにくくなるということ
再石灰化促進作用
フッ化物が存在することで、脱灰エナメル質中のリン酸カルシウムの反応性が高まり、HAPに転化し、さらにFHAPやFAPに変化していきます。このFHAPやFAPは、HAPやその他のリン酸カルシウムと比較して「溶解度積」が小さいので、カルシウムやリン酸の濃度が比較的低い条件下でも析出しやすくなります。
要するに、一度歯から溶け出しても、再度歯の一部として析出してくれるので、歯が復活すること
プラーク(歯垢)細菌の酸産生の抑制
フッ化物がプラーク中に取り込まれると、細菌の代謝系酵素を阻害して酸産生を抑制します。同時に細胞膜の透過性を高めて細胞外にフッ化物を出してプラークのフッ化物濃度を高めます。細菌が糖を発酵させて酸を産生すると、プラーク中のフッ化物が脱灰に対して抑制的に働きます。
要するに、歯を溶かす原因(プラーク)による、歯を溶かす力を弱める効果ということ
以上の効果がフッ素(フッ化物)にはあるということである。
この効果を持つ成分を含むガムが、ロッテのフッ素配合キシリトールガムである。
私も今、このガムを噛みながらブログを書いている。
「丈夫な歯でいてくれよ」と心の中で願いながら
参考情報
「フッ化物利用(概論)」(厚生労働省健康づくりサポートネット)(https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/teeth/h-02-006)

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