【雑談】 17 「限界利益」という言葉について考えてみた

雑談

応用情報技術者試験の勉強をしていると、「限界利益」という言葉が出てくる。

計算式としては、

限界利益 = 売上高 − 変動費

である。

式そのものは難しくない。だが、改めて考えてみると「限界利益」という名前がよく分からない。

何が限界なのだろうか。

「もう限界」の限界ではない

最初、「限界利益」と聞いて、私は「会社が事業を維持するために必要なギリギリの利益」のようなものを想像していた。

赤字になるか黒字になるか。その限界となる利益。

しかし、それはどちらかというと「損益分岐点」のイメージであり、限界利益の「限界」はそういう意味ではない。

限界利益は英語で marginal profit / contribution margin などと表現されるが、経済学で使われる「marginal」には、「端」「境界」、そこから転じて「もう1単位増えたときの追加分」というニュアンスがある。

つまり、「もう我慢の限界だ!」の限界ではない。

たとえば商品を1個売っている状態から2個売る。10個から11個売る。

そのように、今の状態からもう1単位増やしたとき、どれだけ数字が変化するのか、を意味するのが「限界」という言葉なのである。

限界利益は「固定費と利益に回せるお金」

たとえば、1個1,000円の商品があり、1個売るたびに600円の変動費がかかるとする。

この時、もう1個売れば、

  • 売上は1,000円増える
  • 変動費は600円増える
  • 差し引き400円残る

この400円が、固定費の回収や、その先の利益に使えるお金になる。

この考え方、つまり

「1個追加で売ったときに、固定費の回収や利益に回せるお金がどれだけ増えるか」

の方が、単に「売上高−変動費」と覚えるより分かりやすいと感じた。

また、限界利益は、別の見方をすると、

限界利益 = 固定費 + 利益

とも考えられる。

利益は、

利益 = 売上高 − 変動費 − 固定費

なので、式を並べ替えれば、

売上高 − 変動費 = 固定費 + 利益

⇔

限界利益 = 固定費 + 利益

となるからである。

つまり限界利益とは、売上の中から変動費を支払ったあとに残り、固定費を回収し、それを超えた部分が利益になるお金なのである。

なぜ、わざわざ「限界利益」を考えるのか

ここまで考えて、最後に疑問に残ったのが、「なぜ売上から変動費を引いただけの数字に、わざわざ「限界利益」という名前をつけているのか」という点である。

これは少し考えたのちに納得できた。

その理由は、「限界利益が分かれば、固定費を回収するために何個売ればよいのかを考えられるから」である。

先ほどの例で、1個あたりの限界利益が400円、固定費が10万円なら、

10万円 ÷ 400円 = 250個

となる。

つまり250個売れば、限界利益の合計が固定費10万円に到達する。ここが損益分岐点となる。

251個目から得られる限界利益は、固定費を回収した後なので、基本的には利益を増やす方向に働く。

まとめ

今回は「限界利益」という言葉について考えてみた。

最初は「限界」という言葉に引っ張られて、何かギリギリの利益なのだと思っていた。

しかし実際には、

「もう1単位売ったら、固定費の回収や利益に使えるお金はいくら増えるのか」

を見るための考え方だった。

ここまで考えることができたので、ただ公式を暗記するよりも、限界利益という言葉について、理解を深めることができた気がする。

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