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なぜ、はかりは「水平な台」に置く必要があるのか

電子はかりを使っていたとき、
ふと気になったことがあります。
それは、
取扱説明書などでよく見かける、次の注意書き。
「必ず水平で安定した台の上に置いてください」
多くの人は、
「そうしないと正しく測れないから」
という理由で納得すると思います。
では、
「なぜ「水平な台」でないと正しく測れないのか?」
という疑問に答えられる人はどれくらいいますでしょうか?
あまりにも身近な疑問なので、答えに窮する人もいるのではないでしょうか
そこで今回は、
電子はかりが「水平な台」を求める理由について、
考えてみたいと思います。
結論:水平でないと、見かけ上「軽く」なってしまうから

先に結論からお伝えします。
理由はシンプルです。
はかりが水平でないと、見かけ上「軽く」なってしまうから。
……と言われても、
「え?どういうこと?」
と感じますよね。
そこでここからは、
なぜ水平でないと軽く表示されてしまうのかを、
順番に説明していきます。
まずは、
はかりが「どの方向の力」を測る前提で作られているのか
という話から見ていきましょう。
はかりは、力の「向き」を前提に作られている

多くのはかりは、
どの方向から力がかかるかをあらかじめ想定したうえで設計されています。
想定されているのは、
- 上から
- まっすぐ
- 真下の方向(垂直方向)
に力がかかる状態です。
つまり、はかりは、
「どんな方向から力が来ても正確に測れる」
装置ではありません。
あらかじめ決められた向きの力を測る
という前提条件のもとで作られた装置です。
この前提が守られるときのみ、
正しい測定ができるようになっています。
検出できるのは「垂直方向にかかった力」だけ

このような前提で作られているはかりが
実際に検出しているのは、
「物体が持つ重さそのもの」
ではなく、
はかりに押し付けられる力です。
そして、その力の中でも、
「はかりに対してまっすぐ下方向(垂直方向)にかかった成分」
だけが、測定値として取り出されます。
言い換えると、
力がどのようにかかっていても、
はかりは「想定された向きの力」しか
数値として反映できません。
このため、
設計上の前提と異なる向きの力が含まれると、
測定結果に影響が出ることになります。
力が分散すると、正しい値が出なくなる理由
では、
台が水平でない場合、何が起きるのでしょうか。
水平でないと、力の向きは分かれてしまう

台が傾いていると、
物の重さによる力は次のように分解できます。
- はかりに対し、まっすぐ下の方向(垂直方向)の力
- はかりに対し、横の方向(水平方向)の力
力そのものが消えているわけではありません。
しかし、
はかりが測れるのは
はかりに対して、垂直方向の力だけ
です。
そのため、横方向(水平方向)の力は、
測定結果に反映されません。
結果として、
- 実際には同じ重さなのに
- 表示される値が小さくなる
という現象が起こります。
だから「水平で安定した台」が必要になる
このように考えると、
- はかりが想定している力の向き
- 実際にかかっている力の向き
が一致していることが、
正しい測定には不可欠だとわかります。
その条件を満たすために必要なのが、
「水平で安定した台」
というわけです。
「水平に置く」という注意書きは、
単なる形式的なルールではなく、
正しい測定の前提条件なのです。
正しく測るために、置き方も重要なポイントのひとつ
もちろん、測定精度に影響する要素は、
- はかり自体の性能
- 校正の状態
- 測定環境
など、他にもあります。
その中のひとつとして、
- 置き方
- 水平が保たれているか
も、無視できないポイントです。
なので、今後は水平な台に置くことを意識するようにしましょうね。
まとめ
今回は、なぜ秤は水平な台の上に置かないといけないのか、
について説明しました。
なぜ「水平な台」が求められるのかを理解しておくと、
測定結果の信頼性も、使い方への意識も、
少し変わってくるはずです。

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